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2023 年5 月10 日 刊行
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【日常における美、目に触れるモノの大切さ】
何の変哲もない日常にお気に入りのモノを飾ることで新しい風が吹き、 それを見る度に気持ちが高められ、やる気に繋がっていくことがある。 そんな時、目に触れるモノの大切さを痛感する。
それを証拠に、私は10年程前、苦しくて八方塞がりの時に、息をのむように 美しく繊細で優美な絵画に救われた。
そして、“美しいアート”を日常に取り入れることを自分に許し、“美”を この手でつくり出すことを決めた。
そして同時に、世で言われている美しいものとはどんなものを指すのか、 自分はどういったものに美を感じるのかを探るべく、モノ、ヒトの姿かたち、 空間、アートなどあらゆるものを意識的に見始め、ショップに限らず 住まいなどを含め、どこかの空間に身をおく度にも、 『ここ(これ)の何が好きか?どうして心地良いのか? 何が嫌なのか?自分ならどうするのか?』 を自分自身との対話として続けた。言葉だけではなく、全身で感じながら。
その作業には、時には言葉にならない歯がゆさもあったけれど、いつも決まって、 自分にとって良いものや心地良いものは《自然と呼吸が深くなるもの》だった。
だから私は、今でも仕上がった自分の作品を俯瞰して見ることを心がけ、 必ずその時の《呼吸》にフォーカスしてみることにしている。
今後もしかしたら心境や環境の変化により、作風がガラッと変わることも あるかもしれない。 しかし、どこかに美しさを残し、《自然と呼吸が深くなるモノ》を つくり続けていきたいと思っている。
手の動くまま思うままに、組み立てるように創作しているオリジナルオブジェ。その創作を進める際、自然に手が動くといえど『シンプルなデザインだからこそ、ひとつひとつのパーツが活かされあい、パーツ同士がケンカしてない』というところは外せない。
すべてのパーツを「オブジェ全体の調和とバランスがとれる位置」に配置させながら組み上げていき、すべてのパーツが「一番美しく輝ける場所」に配置された時、それは完成を迎える。
『人はバランスの良いものを見ていると、自ずとバランスが良くなってくる。それは無意識にバランスをとろうとするからだ』と聞いてからは、《創作を通して私がやるべきこと》が分かってきたように思う。今後もバランスと調和を意識した創作を続けていこうと思っている。
更には、モノをつくりだす創作者である以上は、感覚を研ぎ澄ませておくことや感性を鈍らせないことも「私の大切なシゴト」のうちであり、「何かを世に生み出すことは責任が伴う」と感じている。そのようなことからも、随時、「本物と感じるもの」や「良いもの」に触れていきたい、そう思っている。